「ことば遊び絵」とは、聞きなれない言葉です。
当館では、言葉や歌の世界を絵に描いたり、地口やモジリ、パロディに絵をつけたものを、「ことば遊び絵」と呼んでみました。そんな言葉を作りたくなるほど、暁斎は言葉と関わりのある楽しい作品を数多く描いています。
暁斎の作品で最も庶民に喜ばれたもののひとつに『狂斎百図』があります。これは、「ことわざ」に暁斎が絵をつけて出版した版画で、幕末から明治半ばまでロングセラーを続けました。ことわざと絵が見事にマッチして、活き活きとした庶民生活を描いていることが、人気の理由でしょう。他にも、万亭応賀や総生寛のパロディ本や狂歌に挿絵を描いたり、画題をモジッたり。本展では、暁斎のことばと遊んだ世界を展示しました。お忙しいひととき、笑いの世界でおくつろぎ下さい。