私たちは、日々「美しくありたい」と願っています。それは、他の動物が真似ることのできない人間の本能ともいうべきものです。人類が社会生活を営み始めてから、人々はさまざまなアクセサリーを作り、身に付けていました。それは、単にファッションだけではなく、「魔除け」という呪術的な目的や、希少価値のある品物を身に付けることにより、威厳を保つという目的もありました。
特に弥生時代・古墳時代は、さまざまなアクセサリーを身に付けることにより、その身分や地位を誇示する時代でした。古墳に葬られた権力者たちは、死後もその権威を誇示するかのように、多くのアクセサリーで飾られていました。
今回の企画展では、豊岡市内から出土した資料を中心に、数々のアクセサリーを紹介します。きらびやかな展示品を通してその美しさを感じていただくとともに、どのような思いでアクセサリーを身に付けていたのか、いにしえの人々に思いを馳せていただければ幸いです。