朝鮮の植民地下の状況を捉えた「写真絵はがき」は、人類学的、民俗学的な観点からも貴重な歴史資料となっています。本展では、「写真絵はがき」として残された図像や生写真、ステレオ写真に加えて、彼の地を訪れた柳宗悦や浅川巧、若山牧水などの文化人や市井の人々がしたためた文面を読み解き、鳥瞰図絵師・吉田初三郎が描いた朝鮮半島の俯瞰地図や朝鮮博覧会の状況(1929年)、また多くの観光案内冊子などを拠り所として、朝鮮半島の100年前への時空の旅に出かけます。
日本と朝鮮半島の深いつながりに目を向け、いま一度我々の地歩を見つめ直す貴重な機会です。