イタリアは、名実共にその歴史と芸術を誇る国であり、わが国においては年代層を問わず、常に観光旅行の人気渡航先としてトップにランキングされる国です。また、イタリアは、多くの文化人や芸術家たちを惹きつけ、彼らのイマジネーションの源として魅力的な国でもありつづけています。とりわけ、写真家たちは、特異な地形や叙情的な光景などのランドスケープ(風景写真)、あるいは才能や人情味あふれるポートレイト(肖像写真)を求めて、今もイタリアを被写体に訪ねる人が後を絶ちません。本展では、東京都写真美術館が誇る国際的な写真コレクションの中から、著名な日本人の写真家たちによる、イタリアをモチーフとした芸術写真約150点とともに、イタリア映画の巨匠フェデリコ・フェリーニ監督の貴重な50年代の作品をニュー・プリントで上映し、彼らがとらえた芸術的なヒューマニズムあふれるタリアの表情を展観します。