BBプラザ美術館は、2010年7月 7日に、おかげさまで満1周年を迎えることとなりました。これも一重に多くの皆さま方のご支援の賜物と厚くお礼申しあげます。
当館ではコレクションによる開館記念展の後も企画展「震災から15年、神戸を想う」や「菅井汲の眼差し」などを開催してまいりました。と、同時にコレクションの調査・研究にも力を入れております。
当館のコレクションは日本を代表する近・現代の日本画家や洋画家をはじめ、フランスの巨匠たちによる絵画や版画、彫刻作品により構成されております。
このたびの 2010 年度 BBプラザ美術館コレクション展は、「日本画と洋画の饗宴-女(ひと)・まち・自然-」と題し、国内外の作家が描いた"女(ひと)・まち・自然"をテーマに各作家の個性溢れる色彩とフォルムによる作品をお楽しみいただきます。
日本画では、小倉遊亀、高山辰雄、加山又造、上村淳之といった日本画壇を代表する画家たちの美の本質を求めた作品を紹介いたします。洋画では、藤島武二、岡鹿之助、小磯良平といったパリに遊学した画家たちの作品を展示いたします。なかでも、安井曽太郎の<黒き髪の女(ひと)>は独自の裸婦様式を確立する契機となったことで日本近代洋画史に残る作品としても知られています。
各作家が見つめた「女(ひと)」、あるいは近・現代の女性作家のそれぞれの感性と歩み、また、作家の視座により表情を変える「まち」や各作家が対峙した「自然」の表現を作品を介しご覧いただきます。
また、BBプラザ美術館では、当館の理念である「暮らしの中にアートを」を掲げ、今後もコレクション展や企画展を交互に開催し、皆さまにコレクションへの親しみを深めていただければと願っております。そして、今回の展覧会がアートとの新たなる出会いを生み、神戸の芸術文化の向上の場となれば幸いです。