絵馬といえば受験合格や家内安全、恋愛成就など自分の願い事を書いて神社やお寺に奉納する五角形の貴の板を思い浮かべますが、明治大正時代までも絵馬は願い事を絵であらわし、ほとんど文字を書き入れませんでした。また神仏への祈願のほか、記念写真の代わりとして、皆に見てもらう絵画芸術として奉納されたものも多く、その役割は現在に比べて多様でした。
今回の展示では、平成19年度から三年間かけて市民と一緒に調査した市内の絵馬の中から、江戸から明治大正にかけての特徴的な絵馬100枚ほどを一堂に展示します。また、市内ではみられない、各地の特徴ある絵馬もあわせて展示します。
絵馬に描かれた多彩な絵から、絵馬に込められたさまざまな願いや、絵馬が果たした役割について思いを馳せてみてはいかがでしょうか。