ウサギと少女をモチーフに、他者との関わりから自分のアイデンティティーを探求するというテーマで、自身の内面的世界を作品に描くアーティスト・呉亜沙。
当画廊で約3年ぶりとなる今回の個展のテーマは、“The Unknown”(知られていない人)。
「expected identity」(予期されたアイデンティティー)とタイトルがつけられた油彩新作のシリーズでは、彼女が妊娠中に感じた「人は胎児の時点からすでに国籍や両親、出生地など、すでに予期されたアイデンティティーを持ち合わせている」という思いを作品にしています。また、その他にも、子どもと一心同体で同じ経験を共有したことから着想を得たガラス絵シリーズや、出産して新しい命を目の当たりにしたときの「自分から分裂して生まれた存在でも、私ではない」という気持ちをもとに制作した油彩作品などを発表。約15点を展示します。