円山応挙の名作・大作が三井記念美術館に集います。応挙は、絵画という平面の中に、奥行きのある立体的な世界を描き出しました。本展では、「空間の画家」応挙が青年期に遠近法を習得するきっかけとなった眼鏡絵から、画風大成期の屏風や襖絵など大画面作品まで、応挙の創造した豊かな空間を視覚体験していただけます。なかでも注目は、重要文化財「松に孔雀図襖」(大乗寺蔵)と国宝「雪松図屏風」(三井記念美術館蔵)という、応挙の松を描いた水墨画の二大最高傑作が同時に見られることです。両作品とも水墨画ながら色彩を感じさせる描写が特徴で、展示室ではこれら松の競演が繰りひろげられます。