今夏、アド・ミュージアム東京では、日本の広告業界に多大な影響を与えてきたアメリカの広告とそのクリエーターを特集した特別企画展「マディソン・アベニューの履歴書-時代をつくった男と女」をワンクラブとともに開催いたします。 この展覧会は、2008年6月にマディソン・アベニューを望むニューヨーク市立図書館を会場に開催され好評を博しました(原題「The Real Men & Women of Madison Avenue and their Impact on American Culture」)。以来、アメリカ国内を巡回し、今回の日本展が初めての国外公開となります。 アメリカの広告業界において、マディソン・アベニューは、広告黄金時代を築いた広告代理店が軒を連ねる特別な意味を持った場所でした。また、当時の日本の広告人にとっても憧れの聖地でした。そこには豊かな消費生活を導く広告ビジネスのお手本があり、おしゃれで機知に富んだアイディア、人間への暖かいまなざしや人生の深淵を窺わせるメッセージの宝庫があり、まさに20世紀のアメリカ広告文化を象徴するものといえます。 本展では、1920年代からの80年間に活躍したコピーライターやアートディレクターたちの中から、広告クリエーターを顕彰する最高の栄誉の一つ「The One Club Creative Hall of Fame」(名誉の殿堂)に輝いたクリエーターを取り上げ、アメリカ広告史の一翼を担った彼らの足跡にスポットライトを当てるとともに、その時代を彩った優れた作品の数々をご紹介いたします。