松伯美術館では開館以来、若手花鳥画家の育成を目指し、毎年松伯美術館花鳥画公募展を開催して参りました。自然が消えつつある現代社会において、花鳥画家を志す若者が減少していることを危惧してはじまった本展ですが、この春16回目を迎え、我々主催者は確実にこの公募展が若者たちの間に根ざしつつあることを感じています。
画家たちが自然と向き合い導かれ表現する純真無垢な世界は、人々に自然の大切さを改めて訴えかけ、自然と人がともに生きていく素晴らしさを声高に提唱しています。
50年にわたって花鳥画を描き続けてきた上村淳之が、第16回松伯美術館花鳥画展までの過去展覧会の中から選抜した作品を通して、改めて自然の奥に潜む神秘や霊性に触れ、その本質を感じて頂ければ幸いです。