不思議な魅力で観るものを惹きつけてやまない異色の画家アンリ・ルソー(1844-1910)の作品は、当館のコレクションのなかで特別な位置を占め、充実した内容を誇ります。2010年9月より画家の歿後100年を記念して、当館が収蔵するルソー作品と、国内で所蔵されている選りすぐりの作品を合わせ計16点を展観し、ルソーが描き出したパリとその近郊にみる近代的風景、熱帯のジャングルをモティーフにした夢幻の世界を探究します。また、ルソーの才能をいち早く評価し、老画家を敬愛したピカソをはじめとするモンマルトルの前衛画家たち、ルソーの系譜をひき素朴派の画家ボーシャン、ボテロ、そしてルソーを「偉大な関の芸術家」と讃えた日本の洋画家の岡鹿之助を紹介します。