両毛地域とは群馬県南東部と栃木県南西部にまたがる一帯、いわゆる両毛6市(足利、佐野、桐生、太田、館林、みどり)と邑楽郡の5町(板倉、明和、千代田、大泉、邑楽)を指すことが一般的です。これからの地域は、渡良瀬川をはさんで気候風土も似かよっており、歴史的にも江戸時代の徳川綱吉期に同一領地化され、近代では足尾銅山の鉱毒被害を共通して受け、また東武鉄道を介して結ばれて、生活文化の一体感を持つ地域です。
本展は、この地域にある個性豊かなさまざまな美術館を中心に、美術館は持たなくとも魅力的な作品を持つ市や町のコレクションも加え、両毛の様々な施設とその美術文化の魅力の一端をご紹介いたします。地域にお住まいの人たちでも、知っていそうで案外知らない美術館の数々をこの機会に再発見していただき、当館だけでなく、各地の施設を訪れる契機となれば幸いです。