2010年5月、静岡駅北口に静岡市美術館が新たに開館しました。これまでトークイベントやワークショップなどを実施してきましたが、この「ポーラ美術館コレクション展―印象派とエコール・ド・パリ」の開催をもってグランドオープンを迎えます。
開館記念展となる本展では、箱根仙石原のポーラ美術館の珠玉のコレクションの中から、印象派とエコール・ド・パリの名品74点を紹介します。
「印象派」のセクションでは、モネ、ルノワール、ピサロら印象派を代表する画家をはじめ、彼らが行った絵画の革命から、さらに新しい境地を切り拓いていったセザンヌ、スーラ、ルドンなどが登場します。つづく「エコール・ド・パリとピカソ」では、ピカソの青の時代の傑作≪海辺の母子像≫や、モディリアーニ、レオナール・フジタ(藤田嗣治)、シャガールなど世界各地の画家が集い、20世紀初頭にパリで花ひらいた多様な表現を紹介します。
ポーラ美術館のコレクションを築きあげたのは、静岡市発祥の企業であるポーラ・オルビスグループの2代目オーナー鈴木常司(すずきつねし 1930-2000)でした。彼が静岡市内のデパートでレオナール・フジタの≪誕生日≫を購入したことが、40年以上にわたるコレクターとしての人生を歩むきっかけとなりました。本展では、このフジタの作品が特別に出品されます。
このように、静岡市とも大変ゆかりの深いポーラ美術館のコレクションを、新しく誕生した静岡市美術館でどうぞお楽しみください。