ハンス・フィッシャー・・・「こねこのぴっち」「ブレーメンのおんがくたい」「長くつをはいたねこ」などの絵本で、世界中の子供たちに愛されているスイスの絵本作家。
日本でも絵本が出版されてから50年以上が経ちますが、子供だけでなく大人にもたくさんのファンがいて、世代を超えて愛され続けている絵本作家の一人といえます。
フィッシャーはスイスのベルンに生まれ、美術学校で装飾画、版画を学んだ後、パリに渡り働きながら絵を学び独自の画風を確立していきました。帰国後、ショーウィンドウの飾り付け、舞台美術、新聞のカットなどいろいろな仕事をしましたが、もともと体が丈夫でなかったために過労で倒れてしまいます。療養を兼ねて家族とともに郊外に移り住み、釣りやスケッチ、子供と遊ぶといった静かな生活を送る中、長女ウルスラのために描いた「ブレーメンのおんがくたい」で絵本が自分の芸術を表現するのに最適だと感じました。その後、長男カスパールに「いたずらもの」を、末女アンナ・バーバラに「たんじょうび」と「こねこのぴっち」を贈りました。
子供たちのために作られた絵本は父親の心情がこもった楽しく愛らしい作品で豊かな表現力・踊るようなリズミカルな線が特徴です。
本展は、わが子に贈られた数々の絵本原画を中心に、色鉛筆画や版画など貴重な資料約200点を紹介し、自由な心を持つフィッシャーの全貌に迫ります。
夏休みに、ぜひ皆様でお越し下さい!