わたしたちが“詩”という言葉で思い浮かべる文学のかたちは、明治時代に西欧から新しく取り入れた詩の形式をもとにしています。詩人たちは、みずからの感覚や感情、思想などを表現する言葉を求め、西洋の文学や思想、日本の伝統詩歌などの影響をうけ詩をつくりました。そして現在もなお、詩人たちは言葉と向き合い、みずからの“ことば”を探し続けています。
鎌倉には島崎藤村、萩原朔太郎、堀口大學、中原中也ら多くの詩人が足跡を残しています。彼らが手に入れた“ことば”に着目し、館所蔵の詩稿、書、詩集を中心とする資料で多彩な詩の魅力を紹介します。