ブルーノ・ムナーリ(1907-1998)は、プロダクトデザイン、グラフィックデザイン、絵本の制作、子どものための造形教育など多岐にわたる分野で活躍し、独創的でユーモアあふれる作品を世に送り出したイタリアのアーティストです。コピー機を使ってオリジナルの作品をつくる《ゼログラフィーア》、持ち運んだり、箱に簡単にしまうことのできる《折りたたみのできる彫刻》、色や手触り、かたちの異なる紙を使った絵本、遊びながら素材感などを学ぶことのできる遊具の考案など、ムナーリの仕事はとどまるところを知りませんでした。
アートは、鑑賞の対象であるだけでなく、メッセージを伝える手段でもあり、想像力を刺激するきっかけでもあり、何よりも楽しめるもの。ムナーリは、人が豊かな生活を送るための‘アート’を様々なかたちで発表しました。
本展では、展示コーナーのほかにムナーリの遊具などで遊ぶことのできるコーナーも設け、約200点の作品や資料を通じ、ムナーリその人や作品の持つメッセージ、魅力をご紹介いたします。