馬(ウマ)、牛(ウシ)、駱駝(ラクダ)、山羊(ヤギ)、羊(ヒツジ)。この展覧会は、中央ユーラシアの草原地域の遊牧世界を支える、これら5種類の主要な家畜たちが主人公です。
展示室では、山羊や羊の家畜化の先進地である西アジア、騎馬遊牧民の文化を確立したアジアとヨーロッパを結ぶ草原地帯、その東端にあり、今も遊牧生活の伝統を残すモンゴル高原から中国北部にいたる地域など、ユーラシア大陸の各地で作られた五畜の造形の数々をご紹介します。
6000年以上前の土器の文様から20世紀の作品まで、土器、土製品、金属製の利器や装飾品、敷物、絵画などに表現された五畜たち。そこには、五畜を知り尽くした人々の、確かなまなざしがあります。
五畜とともに暮らす生活が生み出した芸術品をお楽しみ頂ければ幸いです。