「私の絵は自然への驚きを表現したものです。花もそうです。花も自然の創造した傑作のひとつだと思います。美しく、可憐で愛すべき花をこの世に創造してくれた神様に感謝したいほどです。花の美しさにまさるものは他にありません。花を描くとき、花から受けた喜びを素直にカンバスに表現する。・・・それが一番大事なことだと思います。」――西村計雄(「一枚の繪」1990年7月号)
西村計雄は、1909(明治42)年、小澤村(現・共和町小沢)に生まれ、1950年代以降約40年にわたりパリを拠点に活動した洋画家です。2000年に東京で逝去するまで、おもにヨーロッパ各地の風物を主題として、常に新たな表現を探求しながら、多くの作品を制作しました。本展では、西村が好んで描いたモティーフのひとつである「花」をテーマに、西村の多彩な表現をご紹介します。