近年、マンガをとりまく環境は日々変化しています。サブカルチャーとして扱われてきたマンガが現代日本を代表する文化と位置づけられるまでになったこと、2001年のマンガ学会設立、高等教育機関である大学にマンガ学部の設置、さらに学習指導要領でも「漫画」が取り入れられるなど「娯楽としてのマンガ」の域を越え「学問としてのマンガ」が確立されてきていることは、マンガの進化といえるでしょう。さらに、紙媒体から携帯電話をはじめとする電子媒体でマンガを読む環境ができたことで、表現方法にも変化が現れ始めています。かに
本展では本学在学中、学術文化会サークル「映画研究部」「マンガ研究同好会」に所属していた作家を含む10名のマンガ家の作品を紹介します。絵と文字(ストーリー)を詠むことでその作品の面白さを感じるマンガですが、ここでは「原画」すなわち絵を中心に展示します。週刊誌、月刊誌、単行本など冊子化された紙面上では見ることのできない、作家の筆遣いや塗り、原画の端に書き込まれた指示書き、これらを作品の原点としてご覧ください。また、精巧に造られたフィギアや海外で翻訳出版された作品を展示し、コンテンツとしての魅力も併せ持つマンガ世界を存分にご堪能いただければと思います。さらに作家から皆さんへの書き下ろしメッセージも展示します。
大学やサークル活動で学んだことが作家活動の礎となっている作家達の作品から、「本学で培ったことから拓ける未来」の可能性を感じてください。