周囲を海に囲まれた我が国は,変化に富んだ地形や四季の移ろいなど,豊かな自然風土に恵まれています。とりわけ,海の茫漠とした様は,人々の心にそこはかとない神秘や大自然への畏怖の念を抱かせるものでした。また,季節や天候の移り変わりにより,水面の波の色や形などの千変万化する自然の妙と美しさは,古くから多くの画家の心を魅了し,様々な絵画表現を生み出してきました。
本展では,横山大観,前田青邨,酒井三良,東山魁夷, 永(ひさし),小堀進ら近・現代の画家たちが描いた海辺の情景を,日本画,油彩画,水彩画あわせて25点により紹介します。