山本丘人(1900～86)は東京に生まれ、東京美術学校を卒業後、松岡映丘に学び、帝展・新文展に出展して活躍します。戦後は昭和23年(1948)に創造美術(現在の創画界)を結成して日本画の改革に尽力し、昭和52年(1977)には文化勲章を受章しています。
丘人は大和絵調の表現を出発点としながらも、戦後は西洋モダニズムの絵画表現を取り入れた力強い山水画的表現を展開して評価を得るようになります。また、晩年にみられる抒情性にあふれ、繊細で色彩豊かな心象風景は、丘人芸術の大きな魅力となっています。
本展では、戦後日本画界に大きな足跡を残した丘人の帝展初入選作から絶筆まで約60点の作品を展示し、その芸術の真髄に迫るほか、人柄を偲ばせるアトリエにあった遺品などもあわせて紹介します。
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