相撲は長い歴史が積み重ねられて現在に至っています。その歴史の中でいろいろなお話が生まれ、今に伝わっています。例えば、『古事記(こじき)』には神様による力競べが記され、『日本書紀(にほんしょき)』には相撲の神様となった野見宿禰(のみのすくね)が當麻蹶速(たいまのけはや)と対戦したお話が登場します。平安時代には朝廷の行事として「相撲節会(すまいのせちえ)」が行われ、鎌倉時代や室町時代には、武士が精神をきたえたり、戦場で役立てるために相撲に励んだといわれています。
今回の展覧会では、相撲の起こりから鎌倉時代までの相撲にまつわるお話をさまざまな資料によってご紹介いたします。相撲のルーツをたどる機会となれば幸いです。