北九州市立美術館は開館以来、国内外の名品、西日本出身作家の作品など近現代美術を収集し、現在約7000点にわたるコレクションを収蔵しています。その豊富なコレクションから、同分館においても、これまで西日本の作家たちや浮世絵などテーマを設け紹介してきました。本展覧会では、世界中が注目する日本の現代アートに焦点をあて、作家たちのあらゆる可能性への挑戦、独自性、自由でダイナミックな表現をご覧頂きます。戦前から戦後に活躍し、日本の現代アートにおいて特色ある作品を当館コレクションから約60点を紹介します。
具体美術協会は、1954年に兵庫県芦屋市で結成した団体で、戦前から活躍していた前衛画家・吉原治良の指導のもと、従来の表現や素材を次々と否定して新しい美術作品を生み出していきました。20世紀後半の美術界において先駆的なグループであった同団体所属作家の作品を一堂に展示し、熱い時代の作品群に触れ、作品の表現、制作方法を探ります。また、1970年以降、芸術の表現手法として一般化したインスタレーションのジャンルを含め、現代アートの潮流、傾向をたどります。世界で活躍する草間彌生、川俣正の作品をはじめ絵画、彫刻、写真など、現代アートの多様な表現をお楽しみください。イマジネーションを強く刺激する作品のなかでゆっくりと自由な感性と独自の視点で現代アートの魅力を体感いただきます。