優れた女性表現で多くの画家に影響を与え続けている日本画家石本正は、一方で動物・鳥・昆虫・魚など様々な「生命」を描いてきました。石本は、常に動き回る鳥や動物を「心の眼」で観察すれば、やがてかれらが「こう描いて」と語りかけてくると言います。
当館では、新館開館に伴い、新たに石本を感動させた日本画家の作品を収蔵することになりました。これらの作品の中には、動物や魚を描いた素晴らしいものがたくさんあります。いずれも見たままではなく、心で描いたものです。
このたびの展覧会では、石本正の作品と彼を感動させた日本画家が描いた動物の作品などあわせて約70点を展示します。作品を通して、生命の悲しさや美しさ、画家の優しい眼差しを感じとっていただければ幸いです。