日常に潜むスキマを楽しむことのできる人、荒井良二。1990年に「MELODY」という絵本の作品を発表して以来、児童文学のノーベル賞ともいわれるアストリッド・リンドグレン記念文学賞を受賞するなど、荒井良二の作品と彼の活動は国内にとどまらず海外でも評価され続けています。まるで子どもが夢中になって描いたような色彩や線、そして豊かなリズムを持つ言葉が織りなす作品の数々は、子どもだけでなく大人も魅了してやみません。また、たくさんの作品を作り続ける一方で、荒井良二は子どものワークショップなどにも積極的に取り組んでいます。絵本作家というよりも「絵本もつくるひと」。本展は、そんな荒井良二の魅力を、絵本原画をはじめ、世界と世界のすきまにある「スキマの国」とは一体どんな国なのでしょうか。今年の夏休みは、荒井良二の素敵な世界をお楽しみ下さい。