日本の歴史や文化は中国文化の存在なしに語ることはできません。古代より中国は身近な外国であり、
長い歴史と豊かな文化を持った国として、日本の文化人の多くが憧れた地でありました。
近世の日本で描かれた絵画においても例外ではなく、中国画の表現や図様に学んだり、中国の故事に関
する画題を好んで描いたりと、かの地に由来する絵画資料は驚くほど多く、当時の日本の人々の中国に対
する憧れを見ることができます。
本展では、館蔵品や寄託品の近世絵画の優品を中心に、当時の人々が慣れ親しんだ中国文化の世界を紹
介します。