アール・ヌーヴォーの巨匠、エミール・ガレ(1846-1904)の名前を聞いてその煌びやかな作品を思い浮かべる人は多いでしょう。しかしながら、そのガレ本人は一体どのような工芸品を見て育っていったのかということについては、これまであまり明かされてきませんでした。この展覧会では幼少期のガレを取り囲んでいたネオロココ様式の工芸品を、彼が作り上げたガラスや陶器、家具と共に展示する初めての試みです。ガレがいかに歴史的な美意識や異国の感性から影響を受けて自らのスタイルを築き上げたのかを、展示を通して知るまたとない機会となります。