パラモデルは、ともに東大阪市に生まれ、京都市立芸術大学で学んだ、林泰彦と中野裕介によるアーティスト・ユニットです。
彼らは2001年から活動を始め、模型的な世界のあり方をテーマに、アニメーション、絵画、オブジェ、写真、インスタレーションなど、様々な手法で作品を制作してきました。その多彩な表現が織りなす独自の世界観と、身近な玩具や日用品を用いた大規模なインスタレーションが注目を集め、近年は国内外で活躍の場を広げています。
建設中の工事現場や増殖する生き物を思わせるパラモデルの作品は、それ自体がつねに未完成の要素を持っています。そして一つ一つの作品が、設計図として、部品として、模型として、現実の風景と交錯しながら、止むことなく紡ぎ出される想像/創造への欲求をかたちにしたものであり、同時に、私たちの日常に潜むパラレルな世界への可能性を開示するものでもあります。
本展では、新作の絵画やインスタレーションを中心に、様々な作品を館内各所に設置します。また会期中も継続して公開制作を行うことにより、無限に変化しながら拡張し、観客を日常の隙間へと誘う、パラモデル・ワールドの魅力を紹介します。