版画とは、紙などに直接描いて作品にするのではなく、版を作って刷ることを前提とした技法ですが、その中には様々な方法があります。
その主なものとして、木版画に代表される凸版画はでっぱった面にインクをつけて刷るもの、エッチングなどの凹版画は溝にインクを入れてそれを押し出して刷るもの、平版画はリトグラフ等と呼ばれ、平面に色を付けて版を作って刷るものです。
当館のコレクションには当初、版画は殆ど含まれていませんでしたが、版画を取り上げた企画展をきっかけに少しずつ増え、現在では128点を所蔵し、コレクションの核の一つとなっています。
このたびの展示では木版画、エッチング、リトグラフなどを中心に、1970年代以降の作品をご紹介します。バラエティ豊かな20点の出品作品を通じて、様々な版画表現の世界をお楽しみください。