1920年代のヨーロッパで花開いたアール・デコは、鉄道、飛行機、自動車が都市の風景を変貌させたマシン・エイジとも呼ばれる時代の美意識を体現する新しい装飾様式でした。アール・デコという名称は、芸術と工業の融合、新しい時代の装飾美術の創造と産業の活性化を目的として開催された「アール・デコ博覧会」(1925年)に由来します。
この展覧会では、当館の所蔵品の中から、ルネ・ラリック、ジャン・デュナン、ピエール・シャロー、カッサンドル、マルセル・ブロイヤーらによる家具、ガラス、陶磁器、銀器、ポスター等とともに、内藤春治、高村豊周、磯矢阿伎良ら同時代の日本の工芸家の作品もあわせて展示し、1920年代の工芸とデザインの様相を展望します。