樟(クスノキ)の大木から彫り出された動物たち。力強いノミ跡を残しながら鮮やかに彩色された作品は、それぞれの動物のほぼ実物大に制作されます。写実性よりもむしろ記憶やイメージにもとづき、作家の現代的な造形感覚が加えられた「アニマルズ」。ライオンやワニ、キリンやユニコーン、シカ、ウサギ、そして犬や猫。かわいらしくも野生味あふれた動物たちが美術館の空間にところ狭しと集う楽しさは、見る者の心をとらえて離しません。
本展では、現在最も注目される作家のひとり三沢厚彦(1961年京都生まれ)の動物彫刻「アニマルズ」シリーズを、新作を含む彫刻30点にドローイングを加え、豊嶋秀樹(gm projects)の空間構成の中でご覧いただきます。