世界中の子どもたちから愛され続ける絵本『ピーターラビットのおはなし™』(1902年刊)の作者ビアトリクス・ポター(1866-1943)の展覧会。イギリスの美しい自然をこよなく愛したポターは絵本作家として活躍する一方、農業生活や自然保護運動の推進者でもありました。飼っていたさまざまな小動物の観察やスケッチから着想を得て生み出された絵本作品ばかりでなく、風景、植物、昆虫など、残された多くの絵画はどれも対象を正確に写実するという博物学的探究心に裏打ちされています。今回の展覧会では、絵本作家としての活動とともに、これまであまり知られてこなかった優れた水彩の風景画、動植物画を中心に、スケッチ、貴重な初版本、映像などによりポターの画業を振り返ります。