この度、佐川美術館では、昨年12月2日に惜しまれつつも逝去された平山郁夫先生の偉業をご紹介する「追悼展 平山郁夫-平和の祈り-」を開催いたします。
シルクロード各地を訪れてはスケッチをかさね多くの作品を発表されてきた平山先生は、2001年元旦に集大成ともいえる壁画を奈良・薬師寺玄奘三蔵院画殿に奉納されました。そしてこの壁画に描かれた玄奘ゆかりの7場面を、より多くの人々に見てもらいたいという強い願いのもと、絵画作品として50号に改めて描かれたのが当館の≪大唐西域画≫です。
本展ではこの≪大唐西域画≫を中心に、平山先生が見つめ続けたシルクロード各地の風物と、決して戦場の光景を描かなかった平山先生が、特別な思いで制作をされた代表作≪平和の祈り-サラエボ戦跡≫を公開し、作品に込められた「平和への祈り」を紐解くとともに、映像・写真資料もあわせて、在りし日を偲びます。