荒川修作はニューヨークを拠点に活動する作家です。現在は、パートナーである詩人マドリン・ギンズと共に、コーデノロジスト(芸術、哲学、科学の総合に向かい、その実践を推し進める創造家)として、建築や都市計画を中心としたプロジェクトに挑んでいます。
1961年12月にニューヨークに渡る荒川修作は、渡米以前に棺桶型の立体作品を多く制作しました。木箱の中には、藁を包んだ布の上に横たわる不気味な形状をしたセメントの塊。死という宿命を反転させようとする荒川が見つめた死がそこにあります。2007年には、それまで行方不明だった大型作品3点の修復が完了しました。
本展では、それら3作品の大阪での初公開を含め、1958年から渡米直前にかけて制作された20点余の初期立体作品が全国の美術館から集まります。