鎌倉別館では、新しい年度が始まる4月、前年の2009年度に当館が購入した作品、そして寄贈や寄託によりコレクションに加わった作品と資料類を紹介する新収蔵品展を開催いたします。同時に、最近修復を終えた作品もご紹介します。
明治の版画家小林清親の日清・日露戦争を描いた木版画や、当時の軍人の肖像を描いた《陸海軍人高名鑑》などをはじめ、永瀬義郎の初期のすぐれた版画、昨年葉山館で大規模な回顧展を開催した荘司福の日本画と素描類、また近藤浩一路の水墨画、現代の美術を先導する旗手とされながら早世した和田守弘、そして孤高の作品世界を持つ砂澤ビッキの彫刻など、日本画、水彩・素描、版画、彫刻に加え、松本竣介から麻生三郎への書簡などの貴重な資料を合わせて約60点を紹介します。