幕末から明治前半にかけて活躍した狩野派絵師・河鍋暁斎(1831-1889)と、その娘で女流日本画家となった暁翠(1868-1935)は、子どもを描いた作品を数多く残しています。
江戸の頃から「七歳までは神のうち」といわれ、成長を祈って様々な儀礼を行い、日本の子どもたちは大切に育てられてきました。博物学者エドワード・モース(1838-1925)が著書『日本その日その日』の中で、訪れた日本を「子どもたちの天国」であると記したのは、1877(明治10)年。まさに暁斎が生き、暁翠が子どもの時代でした。
5月5日は、「こどもの日」。
時代は移り、子どもたちが外で遊びまわることの少なくなった現代ですが、昔の子どもたちの元気な姿を振り返る展示を企画しました。暁斎・暁翠の描いた、大いに学び、元気いっぱいに遊ぶ子どもたちの姿をお楽しみ下さい。