カンディンスキーやクレーに、スーラージュやフォンタナ、ザオ・ウーキー。斎藤義重や村井正誠、白髪一雄など、これまでの石橋美術館のイメージからすると意外に思われる顔ぶれではないでしょうか。でも、これも石橋コレクションの一側面です。
石橋コレクションは、石橋正二郎の収集品を基盤に、石橋財団が長い年月をかけて築いてきたものです。それは、おなじみの印象派や日本近代洋画にとどまらない、広がりと厚みをもつもので、今も、動き続けています。
今回の作品群は、いつもは姉妹館である東京のブリヂストン美術館で部分的に展示しているものですが、このように一堂に会することはまたとない機会です。フランス、アメリカ、そして日本において展開された20世紀から今日にいたる美術の新たな息吹とともに、石橋コレクションの新たな展開もまた、感じていただければと思います。