50歳のときに『かさじぞう』を出版して以来、日本の絵本の可能性を大きく切り開いた絵本作家・赤羽末吉。赤羽の絵本は、物語の卓越した解釈と演出力に特徴があります。物語の世界をより豊かに伝えるその絵本は、今も世代を超えてこどもたちに親しまれています。
ちひろ美術館は、1998年に赤羽末吉の全遺作約6900点の寄贈を受け、作品の調査を進めてきました。生誕100年を機に開催する本展では、代表的な絵本の原画、取材時のスケッチ、制作過程の資料など約150点を展示する他、画室の一部を復元し、絵本の演出家・赤羽末吉の画業に迫ります。