今回はやや趣向を変えて、サイエンス関連の所蔵品をご紹介します。細川重賢(1720~1785)は大の学問好きで、藩校時習館や医学校再春館を設立し、動植物の図譜や事典を数多く遺しました。その一部を展示します。幕府の初代天文方、渋川春海(1639~1715)が作製した天球儀(重要文化財)や司馬江漢(1747~1818)作の地球儀などに加え、ケンペル著「日本誌」・ディドロ編「百科全書」・シーボルト「日本」など洋書の初版本も併せてご鑑賞ください。また、細川忠興(1563~1645)が建てた天龍寺塔頭真乗院の数奇屋建地割(建築模型)や細川忠利(1586~1641)が日本で初めて醸造した葡萄酒の記録、細川行孝(1637~1690)が造った現存最古の上水道・轟泉水道の記録、細川護立(1883~1970)が支援した登山・地学の資料など科学技術に関連した所蔵品も展示します。