根津美術館が所蔵する仏教美術作品は、ほとけの教えに帰依し、仏寺の建立までも考えた初代根津嘉一郎(1860-1940)により蒐集されました。「いのりのかたち」は、当館が誇る500余件の宗教美術作品より、密教画、浄土信仰にもとづく来迎図、経意を図示した説話画など、日本・朝鮮・中国の絵画・彫刻・工芸作品約30件をご覧いただく展覧会です。
なかでも、曼荼羅の美作として名高い「金剛界八十一尊曼荼羅」や高麗仏画の最高峰「阿弥陀如来像」(いずれも重要文化財)は必見の作品です。また、12世紀に制作された木彫「不動明王立像」は、その量感あふれる姿を初めて公開いたします。展示室3やホール、庭園にたたずむ石彫作品ともあわせ、崇高なる美と対話するひとときをお過ごし下さい。