江戸時代の庶民にとって身近な芸術品であり、情報をいち早く伝えたメディアであった浮世絵は、役者や名所、美女などさまざまな分野を題材として親しまれました。歌舞伎と並んで人気のあった相撲も例外ではなく、多くの絵師が力士の姿や取組、相撲場の風景などを描きました。
力士の顔や姿を忠実に描いた相撲錦絵は、江戸時代の大相撲の様子を現代でも知ることができる貴重な資料で、相撲博物館を代表する収蔵資料となっています。今回、相撲博物館が所蔵する相撲錦絵の中から、江戸時代の浮世絵師たちによる名品の数々をご紹介いたします。