近年、日本をはじめ世界の多くの住宅から、その国、地域の気候や文化の影響を受けた特徴が消えつつあります。その背景としては、建材や建築技術の向上、住宅内部の空調機器の発展と普及があげられるそうです。風土に適した伝統的な住居が少なくなっているのは残念なことです。
本展の見どころのひとつは、ユネスコ世界遺産の伝統的な住居や町並みをデザインした切手の特集です。切手からは、その地域の住まいの特色がうかがえます。
また、砂漠地域の現代の豪邸、ヨーロッパの芸術家が設計した住居を描いた切手などは、デザインも美しく、建築史を考える視点からみても興味深いものでしょう。