岩手町沼宮内在住のアマチュアカメラマン・田村淳一郎さん(1937年生まれ/71歳)は、中学生の頃より写真に興味を持ち、10代後半から本格的に写真をはじめ、専門誌などに出品してきました。一時は写真から遠ざかっていた時期もありますが、60歳を過ぎて、再び風景や自然を被写体に写真を撮り続けています。
平成20年には、30枚からなる組写真「昭和の農村」で第14回酒田市土門拳文化賞奨励賞(山形県酒田市出身で世界的な写真家・土門拳の功績を記念し、写真文化・写真振興を目的に平成6年に創設。アマチュア写真家の組写真を対象としたコンクール)を受賞しました。この作品は、田村さんが二十代前半に出身地の一戸町のほか、葛巻町、岩手町で子どもを中心とした農村の生活の様子を撮影したものです。
この展覧会では、田村淳一郎さんの受賞作「昭和の農村」のほか、写真家・土門拳の代表作「こどもたち」、「筑豊のこどもたち」から14点も併せて紹介します。
「昭和の農村」、「こどもたち」、「筑豊のこどもたち」は、いずれも1950年代から1960年代にかけて撮影されたものです。そこには、かつて確かにあった日々が写し出されています。