短刀―一尺(約30cm)前後の小さなかたな。腰刀。護り刀。
武士にとって、腰に佩いた長大な太刀が威厳や強さの象徴だとしたら、腰間(ようかん)を飾った短刀は、身体の最も近くで、内に秘めた誇りを護るものだったのではないでしょうか。
本展では、短刀の名手と謳われてきた京都粟田口派、藤四郎吉光、名工正宗の師匠で鎌倉流の祖・新藤五国光両雄の名品をはじめ、鎌倉時代から江戸時代末期までの短刀の名品約50点を展示いたします。また併せて、当館が(株)リコーと共同開発した装置による高精細画像を作品とともに展示します。沸、匂、地景、映り…小さな鉄のキャンバスに無限に広がる煌めき一粒一粒を存分にお楽しみください。