● 東洋美術コーナー 「日本画でめぐる旅」
本コーナーでは、さまざまな風景を描いた現代の作品から、日本画独特の自然観と表現を紹介します。実在する風景、空想の風景、理想の風景など、さまざまな風景の表現を、旅するような気分でお楽しみください。芸術の秋、旅行の秋。日本画の世界を旅してみませんか?
● 近代美術コーナー 「律の調べ」
「律の調べ」は琴などの音色や調子のことを指し、転じて俳句の秋の季語としても用いられます。
このコーナーではこの句にちなみ、当館コレクションからうつろいゆく秋季を捉えた作品を集めました。画家が描きだした秋の風情をご堪能ください。
● 名品コーナー 特別出品:マルク・シャガール《二重肖像》(名古屋市美術館蔵)
当館のエドガー・ドガ《マネとマネ夫人像》が名古屋市美術館へ貸し出される間、同館蔵のエコール・ド・パリの画家マルク・シャガールの作品を展示します。
● 地元ゆかりの作家コーナー 「田淵安一の世界 ~西洋の中の東洋~」
小倉出身の画家、田淵安一は早くからフランスに渡り、国際的に評価されてきた画家です。具象形態を用いた表現主義的抽象画を追求してきた田淵の作品は、渡仏してからより抽象性を増し、色彩も明るくなりました。また、単純化された図柄からは日本的な世界が感じられます。そして、鮮やかな色彩と力強い筆致は生命感にあふれています。今回はこれまであまり紹介していなかった《好日》、《沈黙の風》と1950年代から2000年までの作品をご紹介します。田淵安一の柔軟な発想と感覚からくる西洋の中の東洋と生命感あふれる世界をお楽しみください。
● テーマコーナー 「特集:ニューペインティング」
今年度は開館35周年ということもあり、北九州市立美術館が1980年代に精力的に収集し、コレクションの一つの軸ともなっているニューペインティングの作品を、テーマコーナーの広い空間でご紹介します。
● 現代美術コーナー 「現代美術におけるエッジあるいは境界」
現代美術の平面作品においては、描かれた形のエッジや境界の処理が重要となります。シャープな線で鋭く終わるのか、ぼんやりと余韻を残すのかなど、作家やテーマによって変化します。3人の作家のエッジあるいは境界の表し方をぜひお楽しみください。