川崎市内には500箇所を超える遺跡があり、その半数は縄文時代の遺跡です。近年、縄文時代でも古い遺跡が麻生区で発見され、川崎にも約1万3000年前から縄文人が住んでいたことが確認され、市内の歴史を塗り替える発見がありました。市内の身近なところに縄文時代の遺跡は存在し、いにしえの先住者の生活が発見されてきているのです。 また、縄文時代が始まった頃は、地球全体の温暖化が始まった時代だとも言われています。温暖化による海水面の上昇の痕跡は、どのようなものであったか。市内に残る縄文時代の貝塚の広がりや貝類の種類から、具体的に理解することができるのです。 本展覧会では、こうした市内の縄文時代の始めから終り(約2500~2600年前)までの遺跡から出土した資料を通して、身近な歴史や文化財、縄文の造形、そして環境の問題について、理解を深めていただこうとして企画いたしました。 展覧会をご覧いただき、縄文時代の川崎について、たくさんの知識をお持ち帰り下さい。