脇田和は、鳥・花・子供たちなど身近にあるものを好んで題材にとりあげ、終生のテーマとして描き続けました。その絵画世界では、たとえば鳥が、争ったり、悪戯をしたり、ひじょうに人間的な姿態と共に立ち現れ、私たちに生きる喜びや悲しみを再体験させてくれるのです。そこには楽しいユーモアもあり、深みのあるアイロニーも含まれていることがわかります。明快で澄みきった色彩とマチエール。純粋で流麗なフォルム。みずからの美意識にしたがって創られる抒情的な作品の数々。1920年代ドイツ遊学時代から2000年代までの油彩、素描、版画など(収蔵作1000点余の中から)画家の魅力と全貌を伝える珠玉の作品を選び年間企画展示をおこなっています。
<特別展示>
「ネコプリント」シリーズ/ドローイングシリーズ「Pferde(馬)」