「あの黒い絵、いいよね」「前の部屋にあった緑の絵の方が好きだな」・・・美術館で作品を眺めていると、こうした会話をよく耳にします。美術作品の印象や記憶を伝えようとするとき、ひとは<形>よりも<色>を重視していることが多いようです。
そこで本展では<色>を手がかりに、現代美術作品を再構成してみました。
そもそも<色>は物質的なものではなく、物体に当たった光が反射されることで見える、心理的な視覚現象です。その点で<色>は、光と人間とが出会う≪世界≫。そして美術作品とはすなわち、作家たちの手による≪世界の結晶≫と言えるでしょう。
黒と白の世界、青や緑のモノクロームの世界、そしてカラフルな絵画の世界に出会って下さい。