2007年、日中貿易額はついに2000億ドル台を突破しました。中国はアメリカを抜いて日本の最大貿易相手国となったのです。一方、芸術は社会の先行指標といわれています。かつてパリを、ニューヨークを目指した世界のアート界が中国へ熱いまなざしを注いでからまだわずかな年月しかたっていません。しかし、いまや中国の現代美術を抜きにして世界の美術を語ることができないほどにその重要性が高まってきました。
明日の世界は中国の現代美術から読み取ることが可能になったのです。
本展は経済の低成長、少子高齢化時代を迎えた日本とは逆に13億の人口としたたかな経済成長の可能性を秘める中国の現代美術(絵画、写真)と日本の現代美術(写真)を激突させることにより、その相違と類似点から明日の社会、明日の世界を生きる人びとの道しるべを探ろうとする試みです。コレクター石原悦郎氏のコレクションを中心にした日中両国のビッグ・ピクチャーズ(迫力大画面絵画&写真)約100点によって日中現代美術をダイナミックに展観します。