木城えほんの郷は、新緑の美しいゴールデンウィークを中心に、毎年恒例になっている“木城えほんの郷2009”がはじまります。
そのメイン企画として「インドの大地 ラマチャンドランの絵本と民俗画の世界展」(2009年4月24日~6月28日)を開催いたします。
現代インド画壇の最も重要な画家であるラマチャンドランは、日本の絵本世界に非常に深いかかわりを持つ画家です。インド東部のタゴール国際大学ではじまった、日本画家・秋野不矩との親交は終生変わることなく、秋野不矩がこの世を去るまで約40年にわたり続きました。
その間、よく知られている、『おひさまをほしがったハヌマン』『ヒマラヤのふえ』『まるのうた』など、美しい数々の絵本を描いてきました。
彼は、インドの伝統的な表現世界を意識し、インド大地の先人たちが残してきた独特の表現世界に連なることの重要性を訴えた、最初の画家のひとりです。
絵本の仕事においては、特にミティラー絵画などの民俗画の世界から汲み上げた、独特の美しい絵本を誕み出し続けてきました。
アジアの照葉樹林帯の位置する木城えほんの郷は、多様な展開を進める現代絵本の世界で、特に、アジアの土の香りのする、すぐれた絵本に光のあたる作業を進めています。
今回、「木城えほんの郷2009」では、世界の現代絵本の中にインドの香りのする独特の光を放つラマチャンドランに焦点をあてる「インド大地の光 の絵本と民俗画の世界展」を開催いたします。